海抜1462メートルのところにある中房温泉と、北アルプスの女王燕岳登山の記録
中房温泉(なかぶさおんせん)
【温泉の特徴】
✓温泉の種類、数が豊富(14個)
✓オプションで地熱料理が楽しめる
【こんな方におすすめ】
✓燕岳登山の前泊に
✓いろいろな温泉を楽しみたい方
【温泉情報】
この会員宿
∟日本秘湯を守る会
∟日本源泉湯宿を守る会
泉質
∟単純温泉、単純硫黄温泉、他
利用形態
∟源泉かけ流し
営業期間
∟4月下旬~11月下旬
日帰り入浴
∟日帰り入浴営業時間9:30~16:00
∟日帰り入浴料金:大人800円、子供500
標準宿泊価格
∟10,626円~21,750円
チェックイン/アウト
∟15:00/10:00
駐車場の有無
∟あり
旅館の住所
∟〒399-8306
長野県安曇野市穂高有明7226
【中房温泉へ】
🚅中央線特急(あずさ)に乗って新宿駅から松本駅 (約2時間半)
🚃JR大糸線に乗り換え穂高駅 (約30分)
🚌中房線乗り合いバスに乗り、穂高駅から中房温泉へ (約1時間)
穂高駅での乗り換えのタイミングに近くのお蕎麦屋さん「民芸そば処一休庵」さんで昼食をいただいく(Google評価4.0)
人気店らしく外までお客さんが待っていたし、私は食べるのも遅いので、中房温泉行きのバスに間に合うかどきどき・・・お店の回転は早く、乗り換えのバスに間に合うように食べきれた。無事に中房温泉へ。
中房温泉のバス停を下りて、坂を登りながら歩いていくと、見えてきた中房温泉!!季節は10月後半だったので、いい感じに紅葉していた。
中房温泉には宿泊できる建物が2つある
ロッジ
布団は自分で敷くタイプの和室
トイレ、洗面台は共有
私たちはこちらに宿泊しました。
個室と相部屋があり、相部屋は10名まで宿泊することが出来ます。
招仙閣
こちらには皇室の方が宿泊されたお部屋もあるとか。
他にテント場もあり、2000円で利用可能です。
どのお部屋にしてもプランが豊富で、地熱料理が楽しめたり、お土産がついてきたりと、選ぶ段階から楽しくなってきます。
チェックインは招仙閣で
どこに宿泊するにしてもチェックインは招仙閣で行います。タイミングが合えば看板犬のコーリー犬?に合うこともできるのですが、静かに撫でさせてくれるいい子でした!!
女性のみ選べる浴衣は、色も模様も種類が豊富で迷う・・・優柔不断な私は5分くらいかけてやっと浴衣を選ぶ。
お部屋に荷物を置いて、まずは周りを散策して入りたい温泉選び。
1泊ではコンプリートできない・・・選び放題のお風呂
敷地が広いので、どの温泉に入ろうか、歩いてまわるだけでもいい散歩になる。
足湯や蒸し風呂など種類も豊富で、さすがに全部の温泉に入るのは無理そう。全制覇するなら数泊必要かな。
敷地内とはいえ、隠す気のない露天風呂
焼山入り口。ここを登って行ったところで地熱料理の体験もできるらしい。
私たちは結局、貸切で利用できる湯船を利用していました。
フロントで鍵を借りて、終わったら返却するスタイル。
お気に入りのひとつは「滝の湯」
でも、写真ない・・・
洗い場はないけど、目の前に広がる緑を間近に見ながら入る温泉は最高。
温度もぬるいわけではないけれど、長く浸かっていてものぼせにくくてちょうどよかった。
ただ、滝が湯船にはねて、顔に飛んでくるのが邪魔だったなあ(笑)
もう一つのお気に入り湯船は「根羽の湯」
こっちも、写真ない・・・
お家のお風呂サイズで決して大きくはないけれど、浴槽や床が木で作られているので、自然を感じられて気持ちがいい。
豪華ではないけどおいしい夕食
食事は1階の食堂でいただきます。
会場につくと、海外から働きに来ているらしいお兄さんが席まで案内してくれる。
長テーブルが置いてあって部屋ごとに席が決まっているかんじ。
給食のようなお盆スタイル
決して豪華ではないけれど、左上のサラダと一緒に盛ってあるお魚の料理が激うまだった。
よくあるこういうお宿の定番メニュー「アユの塩焼き!!」みたいな慣れ感がないのと、見た目から想像される「何となくだけどこういう味だよね!!」の「こういう味」とは違う、とにかくおいしいメニューだった。また食べたい・・・作り方知りたい・・・
白米はお代わり自由。私たちが席に着いた頃にはもう食べ始めている人が多く、自分たちのご飯をよそったら炊飯器が空になる状態だった。お代わりできないかも!?って思ったけど、ご飯を追加してくれてほっとした。
客室は質素
食後はお部屋に戻ってお布団を敷く。私たちが宿泊したロッジは、自分たちでお布団を敷くタイプの畳のお部屋で、押し入れに一式用意されている。
広くはないけれど、明日朝も早いし、寝るだけなので問題はないかな。
バス、トイレなど水回りは共有。洗面台の水が冷たすぎて手を洗うのも大変だった。
おそらく知覚過敏の人は歯磨きの後のうがいも大変・・・
10月末という季節なのもあって、仕方がないことだけど、廊下など館内は寒かったので防寒必須!!
次の日も早いので、ちゃちゃっとお布団にくるまって早めに就寝
「燕岳」(つばくろだけ)
燕岳基本情報
長野県 標高2,763m 登りやすさ★★☆
日本二百名山、新日本百名山
登った季節:10月後半
燕岳ってどんなところ?
✓美しい山容から北アルプスの女王と言われている
✓国の特別天然記念物雷鳥(らいちょう)の生息地
✓7月下旬から8月上旬は高山植物の女王といわれるコマクサが多くみられる
✓イルカ岩、メガネ岩など面白い形の岩が見られる
✓休憩ベンチが多いなど、登山道が整備されていたり、快適に過ごせる山小屋「燕山荘」があることから、北アルプスの入門コースと言われている
夜明け前からの燕岳登山
翌朝は燕岳登山!!まだ日の出ていない、暗い時間に起床
⏱5:00支度を済ませていざ出発!!準備万端!!(と思っていた。この時は。)
超怖がりな私は、ライトの明かりだけが頼りな暗い山道を先頭で歩かせてもらう。
暗闇のドキドキと、登り始めのドキドキで、普段よりドキドキでドキドキが止まらない。
先頭を歩く方が怖くない?という人もいるけど、お化けが苦手な私にとっては一番後ろが一番怖い。
振り返った時に何かがいたり、後ろからつんつんされたりしたら、持っているポールを全力で振り回しかねない。
嬉しいことに、真っ暗闇TIMEはそれほど長くは続かなくて、数十分もしたらみるみる周りが明るくなってきた!
第二ベンチまで登ったところで、朝ごはん
中房温泉で用意してもらった朝ごはん弁当。
お宿でもらう、初めてのお弁当にどきどき・・・
気になる中身は
✔竹の皮に包まれたもちもちおこわ×3
✔カロリーメイト
✔ビタミンのゼリードリンク
カロリーメイト好きな私はとりあえず喜ぶ。
でも、それ以上に美味しかったのが「おこわ」!!!
具材の鶏肉にまでしっかり味が付いていて、もっちもちで美味しいいいいいいいい!!
この後何度か山小屋弁当を食べることがあったけど、ダントツ一位で美味しかったなあ・・・
とりあえずおこわだけ完食して登山再開!!
暗闇のことしか考えていなかった私は、ここまできてやっと忘れていた大切なことに気が付く。
YAMAPの、活動開始ボタンを、押していない!!!!!
⏱この時第三ベンチ手前。8:05。
まあ今回がYAMAP初利用だったし。仕方ない。気を取り直して
⏱8:50富士見ベンチ
歩くところには雪がないけど、周りは残雪あり。
雪景色の中の合戦小屋
⏱9:40合戦小屋
ここまでくると、足場は雪だらけ。東北生まれだけど、10月でこんなに雪があることに驚き。用意していたチェーンスパイク装着!爪があるだけで、ずいぶん歩きやすくなる。
気温も結構下がってきて寒いので、合戦小屋のおしることホットコーヒーを頂いた。身体に染みるあたたかさ。
⏱??:??雷鳥!?
今回の登山で楽しみにしていたこと。
それは、雷鳥を見ること!!
燕山荘手前で、低い木の陰から聞こえる鳥の声。
他の登山者さんが雷鳥って言ってたけど、姿は見られなかった・・・
すぐ近くにいるのに・・・
⏱11:15燕山荘
滑ったり、転んだりすることもなく、無事に燕山荘まで到着。
雷鳥見たい!って意気込んでたのに、雷鳥について何も知らない・・・(笑)
とりあえず、燕山荘前にいた小鳥の写真を撮って気を紛らわせる。
写真だと岩に擬態してるの?ってくらい背景に溶け込んでる!人間が近くにいるのに全然逃げなくて、かわいい小鳥だったなあ。なんの種類なんだろう
このままご飯食べちゃおうか迷ったけど、頂上まで行くことに。
イルカ岩 本当にイルカに見えるから不思議
燕岳登頂
⏱12:00燕岳登頂
ついに登頂。曇っているけど眺めも悪くない!!
⏱12:45燕山荘に戻ってお昼休憩
お腹がすきすぎて写真を撮るのも忘れて平らげた、カレーうどん1,200円
広めの売店があり商品がたくさん並んでいて、お手洗いも狭いけど山小屋にしてはきれいだった。
⏱13:40下山開始
帰りのバスに間に合うかな
明日は仕事だからなんとしてでも乗り込まないと!!
さらに欲を言えば、帰りのバスに乗る前に、中房温泉湯原の湯にも入りたい!!
ということでペースを上げて16:00に下山
帰りのバスには間に合った!!
あとはお風呂!!
一瞬浸かった湯原の湯
湯原の湯の横にはテントが張ってあって、登山客はその中に荷物を置いて入浴することができる。チェーンスパイクつけたまま下りてきたのでここで外す。急いでいると、ますます外しにくくて大変。もっと簡単に取り外し出来たらなあ・・・
昨日中房温泉に宿泊したときにもらった、無料チケットを使って入浴。
髪と身体を洗って、本当に数分だけど湯船につかることができた。
あ・・・またYAMAPの下山ボタン押すの忘れてる・・・
って思いながら、露天風呂からの景色を目に焼き付ける。
こんなに時間を気にして入浴したことないなーって考えたら笑えてきた。
髪を乾かして、きれいな服に着替えて、16:15発のバスに乗り込むことができた。